部下とのコミュニケーションがうまくいく魔法の一言

部下が、自分の言うことの意味を汲み取ってくれない。部下に対して上手く指示ができていないのではないか——そんな管理職の悩みの声をよく耳にしませんか?
原因のひとつとして、部下との普段からのコミュニケーション不足が考えられます。
コミュニケーション不足を解消するにはどうすればいいのか。今回はこちらをテーマにしてお送りいたします。

「言ったのに伝わらない」理由とは

会社組織だけではなく人間関係全般にいえることですが、普段からコミュニケーションが多い相手の言葉は、含まれた意図まで受け入れやすいものです。逆にコミュニケーションが少ない相手からの言葉は、表面的にしか理解が及ばないため、受け入れにくいものになります。
つまり、「言ったのに伝わらない」とは、「言葉の意図も含めて伝わるだけの信頼が足りていない」、ということでしょう。
では、信頼を得るにはどんなことをすべきなのでしょうか。

魔法の一言「よくやっているね」

自分に批判的な人間に対して好感や信頼を置くことは難しいものですが、逆に普段から肯定的に褒めてくれる人間に対しては好感や信頼が育っていくでしょう。これは仕事の場でも同じことが言えます。
部下の信頼を育てるためには、まず肯定することが重要。それが「よくやっているね」という魔法の一言に集約されるのです。
しかし、魔法を使うには、当然ながら使用者が魔法使いである必要があります。部下を持つリーダーは、魔法使いでなければいけません。

魔法使いになるためには

リーダーはメンバーをよく観察し、褒めるべきところを見つけたら褒めることが信頼の醸成に重要。大きな成果を出したときはもちろんのことですが、「トラブルを見事に対処し、被害を最小限に抑えた」、「するべき仕事を滞りなくできている」といった当たり前ともとれることにも目を向けてみましょう。

メンバーを観察する方法に関しても、ただ職場で遠巻きに見ているというのはよくありません。メンバーとのコミュニケーションをメインに、言動を観察するのが良いでしょう。自分から話しかける場合は、仕事上の困っていることを聞く、他愛もない雑談など軽いもので構いません。また、メンバーから話しかけられた時には手を止めて目線だけではなく身体ごとメンバーの方を向き、話にしっかりと意識を向けることが肝要です。自分が話をよく聞ける体勢を作ると同時に、「この人は自分の話を聞いてくれる」という意識を持ってもらえます。このようなコミュニケーションを繰り返すことで、自然と信頼度は上がっていくものです。

もちろん、よくない行動をした場合は叱る必要があります。信頼関係が成立していれば、叱ったとしても反発は起らないでしょう。ただし、行動に対して叱るようにし、人間性を否定するような言い方は絶対に避けるべきです。印象の悪いコミュニケーションを重ねることで苦手意識が強くなりますし、そもそもパワハラと取られかねません。

魔法使い(リーダー)であるために

ここまで読んでいただいたように、円滑なコミュニケーションは、まず信頼を育てるところからはじまります。普段から部下の観察を怠らず、話に傾聴し、気を配る。これらができれば部下はリーダーを「味方」と認識してくれるはずです。
信頼できるリーダーの指示の下、チーム全体の利益のために動くことは働きがいに通じ、このような行動はいま注目されているSDGsで提唱している目標の1つ「働きがいも経済成長も」を実現することにも繋がっています。
実践し続けることで、きっとあなたの言葉は部下を動かす魔法の言葉となるでしょう。

【該当するSDGs目標】

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2022年4月4日時点の内容となります。
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