賢く取り組む省エネ・脱炭素(補助金の活用)

エネルギーや原材料などコストが高騰する中、長く使われてきた機械設備の更新や、省エネ設備への入れ替えによる効率化を検討されたことはおありでしょうか。
今回は、このような省エネ設備への入れ替えに活用できる「省エネ補助金」についてご紹介します。

省エネ補助金とは

省エネ補助金とは、資源エネルギー庁が企業の省エネ設備への更新を後押しするために実施している補助金制度です。2024年度は、設備更新に関する3つの補助事業及び、EMS(エネルギーマネジメントシステム)の導入による省エネ・エネルギー需要最適化に関する補助事業など、計4事業が展開されています。
設備更新に関する3事業の違いは次のとおりです。

(Ⅰ)工場・事業場型

あらかじめ定められた先進設備・システムへの更新、設計が伴う設備や、使用目的に合わせてオーダーメイドで設計・製造する設備への更新

(Ⅱ)電化・脱炭素燃転型

化石燃料から電気への転換(電化)や、より低炭素な燃料への転換を伴う設備への更新

(Ⅲ)設備単位型

あらかじめ定められた設備への更新。補助率は最も低い

資料:資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」より抜粋

本制度の執行補助事業者である一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)(※1)のホームページでは、各事業や採択された事例の詳細が公表されています。各企業の導入設備や補助金額、CO2削減効果などを確認できますので、ぜひご覧ください。

今年度の省エネ補助金の見どころ

国のGX戦略の4つの見どころをご紹介します。

(1)予算規模

3年間で総額7,000億円規模への拡充が公表されています。類型によっては補助率2分の1以内、限度額15億円となっています。

(2)複数年に渡る設備投資への補助対応

これまでは例外的な措置でしたが、いずれの類型でも、年度をまたぐ投資計画についても補助金利用が可能となりました。

(3)GX要件の追加

下表の通り、CO2排出量及び企業規模に応じて求められる取り組みへコミットメントを行うことが必要です。

(4)電化・脱炭素燃転型の類型追加

これまでの省力化を目的とした設備更新の支援に加えて、使用する燃料の低炭素化・脱炭素化への転換(GX)のための設備更新を支援する点で、これまでの類型とは異なります。

さらに加速する省エネの取り組みを後押し

資源エネルギー庁は、2024年7月に「省エネ・地域パートナーシップ」という、中小企業の省エネの取り組みを後押しするための枠組みを立ち上げました。全国から150を超える金融機関や各地域の省エネ支援機関が参加しています。

本補助金の第3次公募では、「省エネ・地域パートナーシップ」と関連する加点措置が追加されました。「省エネ・地域パートナーシップ」に参加する金融機関から省エネの取り組み支援を受けた場合、金融機関画作成する所定の確認書を申請書類と共に提出することで加点を受けられます。
※ただし令和5年度の第4次公募は随時公募形式のため、全ての加点措置が対象外

徹底した省エネ対応による脱炭素への取り組みは、コスト削減や生産・稼働効率アップなどの事業成長にもつながります。補助金などの制度も活用しながら挑戦してみてはいかがでしょうか。
なお、補助金に関する情報は、あくまで執筆時点での情報に基づきます。申請書類や公募要領など省エネ補助金に関する最新情報は、以下のリンクよりご確認ください。
省エネ設備への更新支援(省エネ補助金)

パートナー金融機関としての支援

りそなグループは「省エネ・地域パートナーシップ」に参加し、省エネや脱炭素の取り組みをお手伝いしています。今回ご紹介した省エネ補助金では、共同申請の形式でリース会社(りそなリース)を活用した省エネ設備への入れ替えも可能です。
詳しくはりそなグループ担当者へお問い合わせください。

SDGsについて、わかりやすく資料にまとめましたのでこちらもぜひご活用ください。

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2024年11月8日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
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