建替え、リノベで不動産の価値UP!不動産価値が向上した事例紹介

「新たな入居者が決まらないので家賃を引き下げた」
「空き店舗でテナントを募集してもなかなか決まらない」
時が経つにつれて空室の悩みは多くなります。入居者がいても、設備の故障などで年を追うごとに維持コストがかさみ、ため息が出る方もいるでしょう。古くなってきた物件はリスクが徐々に表面化してきます。築20年程度経過した物件でリスクが顕在化し、築30年を経過した物件は築古物件と呼ばれるようになります。
将来を見越した物件の運用計画を立てるためにも、物件を所有することに「どんなリスクがあるのか」、「リスクにどう対処するのか」を具体的に知っておかなければなりません。
今回はそのリスクと対策、対策を実行した具体例をお送りいたします。

築20年以上経過した物件の抱えるリスク

築20年を超えたあたりから建物自体が陳腐化して競争力が低下するケースが多くなります。また、築30年を過ぎると、主要設備の取り替え時期となり、防水や設備配管、エレベーター、外壁等の大規模修繕の検討が必要になってきます。

また、1981年5月31日以前の建物は、旧耐震基準の建物である可能性があります。安全性を考慮すると、コストをかけて改修する必要があるかもしれません。
このように古くなった物件には経年劣化による様々なリスクが潜んでいます。

リスク回避の対応策は?

リスクを回避するため考えられる対策としては、既存の物件を取り壊して「建替えをする」、物件を「売却する」、物件に「改修工事を施す」が考えられます。改修工事については、さらに「リフォーム」「リノベーション」「リファイニング」などがあります。
では、それぞれの方法について見ていきましょう。

建替えの場合

既存の物件を取り壊し、新たな物件に建替える工事を行います。他の方法に比べて費用が高くなりやすく、必要な期間も長くなります。また、入居者がいる場合には退去してもらう必要があります。
しかし、新築物件として資産価値の向上を期待でき、規模・条件などに応じて賃料を再設定することができるでしょう。

売却の場合

物件を売って現金、つまり流動資産に換えてしまうので、それまで物件にかかっていた、もしくは将来的にかかるはずの維持管理コストは解消されます。
テナントの入っている物件や住宅などで、入居者が存在する状態でも売却は可能です。売却で得た現金は新たな物件を所有するための原資にすることができます。

改修工事の場合

こちらについては、「リフォーム」「リノベーション」「リファイニング」といった方法があり、それぞれに違った特徴があります。

※1.構造躯体に対して行う工事、「現行の建築基準法における構造計算の基準を満たす」ことが目的

「リフォーム」は建物の老朽化した部分や全体を、新築当初の状態に回復することを目的として、修繕や改装を行うものとなります。

「リノベーション」では、各部屋の壁や間仕切りを変更する、水回りや空調などの各種設備を現代的なものに置き換えるなど、既存の建物に新たな機能や価値を付加する改装工事を行います。

「リファイニング」は再生建築手法のひとつで、既存躯体の約80%を再利用しながら、建物自体のデザインや用途変更、設備の一新、現行の基準レベルまで耐震性能を引き上げる補強工事などを行うものです。

これらの改修工事は建替えと比べて工期と費用の面で優れており、リノベーションよりも大規模な改修を行うリファイニングの場合でも建替えの約60~70%のコストで実現できます。また、工事で出る廃材も極めて少なく、環境への負荷も抑制できる特徴があります。
これらの改修工事も建替えの場合と同じく、資産価値の向上を期待できるものになります。

対策事例1:古いテナントビルが大変身!

老朽化したテナントビルを、建替えにより賃貸物件に変身させた事例をご紹介します。

テナントの退去を機に新築への建替えを考えたが……

築年数も経ち、維持管理コストが大きかった古いビル。テナントに一棟貸しをしていた建物でしたが、テナントの退去が決まったことをきっかけに、有効活用の道を模索していました。現状のままでは賃料の値下げの交渉が入ることが予想され、新たに一棟貸しのテナントを呼び込むことも容易ではありません。
また賃貸物件に建替えても、周辺のマーケット状況は新築マンションが供給過多のため、入居者が入らないのではないかという懸念もありました。

「コンセプト物件」への建替え

ビルのオーナーが関心を持ったのが、高齢者施設や保育園といった「地域貢献につながる物件」という提案。中でも、ゆとりのある間取りのコンセプト物件(子育て支援マンション)への建替えプランに興味を示しました。
このコンセプトなら周辺の物件との差別化を図ることができ、子育て世代の入居者が増えることによって地域活性にもつながります。
最終的には、テナントビルは「子育てに優しいマンション」として生まれ変わり、子育て世代の入居者を多く獲得することになりました。
建替えにより老朽化リスクを回避し、用途の変更と地域貢献に成功した好例と言えるでしょう。

対策事例2:老朽化した賃貸物件をリファイニングで現代適応!

こちらは古くなってしまった賃貸物件をリファイニングし、現代の需要にマッチした物件へと生まれ変わらせた事例です。

築40年以上の賃貸物件、修繕しようにも……

築40年以上経ち、老朽化してしまった中規模のマンション。このまま使い続けるには、外壁や設備を含めた大規模な修繕工事が必要な状態になっていました。また、旧耐震基準の建物であるため、大地震が起こったときの倒壊リスクもあります。
マンションのオーナーは、現状では空室も多く、耐震改修工事や修繕をしても入居率は改善しないのではないか、という不安も同時に抱えていました。
建替えも検討はしましたが予算や期間の条件が合わず、どうしようかと困っていた時に提案されたのが、物件のリファイニングです。

リファイニングで魅力的な物件に

リファイニング工事なら、建替えに比べて工期も短く済み、費用も抑えることができます。懸念されていた耐震性能も、工事により現行の基準まで引き上げられます。
ほぼ新築同然の大幅な改修ができるということが決め手となりました。
今回の例では、改修工事前後で賃貸物件であることは同じですが、バリアフリー対応や間取りの変更などを行い、一般的なマンションから「サービス付き高齢者向け住宅」へと生まれ変わりました。
現代のニーズを満たす物件として、現在では入居率もほぼ100%となり、安定した運営ができています。


築古物件のリスクを回避し、新たなチャンスにつなげた例をご覧いただきましたが、いかがでしたか?
物件保有には、経年劣化による競争力低下をはじめとしたリスクが伴います。物件を適切に管理し、入居者を絶やさないためにもリフォーム、リファイニングなどの計画を立てておく、建替えの必要性もあることを考慮に入れておくことが重要です。

【該当するSDGs目標】

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2022年5月6日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
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