とりあえず、駐車場?受け継いだ土地、使い道の分からない土地…活用法とは

具体的に使い道が決まっていない「遊休地」を所有している人の中には、「有効活用したいけれど、どう活用したらいいか分からない」との悩みを抱えている人は少なくありません。よくあるのは、相続で土地を受け継いだが、活用法がわからず放置しているケースです。

しかし、このまま放置しておくと、固定資産税などの維持費がかかるほか、不法投棄などのリスクを抱えることになります。

手軽に遊休地を活用するために、「とりあえず駐車場に」というケースがよく見られますが、他にも活用方法はいろいろあります。

遊休地の有効活用にベストな選択は何でしょうか。駐車場にする場合と駐車場以外の活用法についてみてみましょう。

駐車場のメリット・デメリッ

【メリット】・初期費用があまりかからない・狭い土地でも活用できる・更地に戻しやすい 【デメリット】・税金の負担(固定資産材の減免措置が適用されないことがほとんど)・収益性が低い(賃貸用不動産等に比べると収益性が劣る場合が多い)

駐車場は初期費用があまりかからないため、低リスクで始めることができます。また、狭い土地でも活用でき、更地に戻しやすいことが、メリットとして挙げられます。

一方、土地を駐車場として活用する方々の多くを悩ませるのが、税金の負担。駐車場は住宅用地と異なり、固定資産税の減免措置が適用されないことがほとんどです。駐車場にしてはみたものの、税金の支払いも多く、別の方法でもっと収益性を上げたいと考えている所有者の方も少なくないでしょう。

活用法①アパート、マンション

安定した収入を得ようと考える場合は、アパートやマンション、賃貸住宅として活用する方法があります。場所や条件にもよりますが、一般的には長期的かつ安定的な家賃収入が期待できます。

また、居住用不動産は税制上の特例が適用されることがあり、固定資産税や都市計画税の負担を軽減できることも。相続が発生した際の、相続税の負担軽減にもつながります。

もちろんリスクもあります。建築のための初期費用が高額になります(通常は、銀行から多額の借金を背負います)し、空室が想定より多く発生すると見込んでいた賃料収入が入ってこない可能性もあります。また、管理費用・火災保険料の負担や築年経過後の修繕対策が必要となったりします。それだけに、資金調達が可能かどうか、またその場所に家を借りたいというニーズがあるかなどの見極めが重要となります。

活用アイデア②高齢者向け施設

高齢化が著しい現代では、老人ホームや高齢者介護施設も選択肢に入るでしょう。市場が拡大していることは言うまでもありません。一般的に、300坪を超えるような土地の活用法として有効とされますが、一方で、日帰りで生活支援サービスを提供するデイサービスであれば、100坪以下でも建てることができます

高齢者施設の場合、土地だけを貸して運営事業者が建物を建てるケースと、土地の所有者が建物を建てて土地と一緒に一棟貸しをするケースがあります。運営事業者に長期契約で土地や建物を貸すことになり、安定した収入が期待できますが、他の用途に転用することが難しくなります。

土地だけを貸して運営事業者が建物を建てるケースでは初期費用があまりかからずに済む反面、建物を建てて土地と一緒に一棟貸しをするケースと比べて収益性は劣ります。

建物を建てて土地と一緒に一棟貸しをするケースでは、一般的に施設建設にかかる費用が同規模のアパートやマンションなどと比べて高額になりますが、収益性は上がります。アパートやマンションでも、サブリース会社の賃料保証制度がありますが、このケースでも運営事業者に一括で貸すので、空室リスクを心配する必要がありません。経年劣化しても機能的な問題がなければ賃料への影響も小さくて済みます。

いずれのケースでも、運営事業者の撤退リスクには注意が必要です。運営事業者の良し悪しが事業全体のカギを握るだけに、契約内容と併せて、運営事業者自体に問題がないかどうかを見極めることが非常に大切です。


土地の有効活用方法にはさまざまなメリット、デメリットがあり、どのケースでもニーズの把握と、初期費用がどの程度必要か、どのくらい用意できるかという見極めが重要になります。運営を他者に任せる場合は堅実な担い手を探すことも大事です。

これらを吟味しながら、「とりあえず、駐車場」で終わるのではなく、最適な活用方法を検討してみませんか。

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不動産の有効活用について、わかりやすく資料にまとめましたのでこちらもぜひご活用ください。

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上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2022年11月10日時点の内容となります。
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