SDGsウォッシュにならないために!他社事例からリスクの低減を図る

企業にとっても消費者にとってもSDGs対応は当たり前の時代となりました。環境に配慮した商品を選ぶ「エシカル消費」という言葉が普及するほど、対応商品やサービスはますます増加しています。
しかしそれは同時に、中途半端な対応によるトラブルが生まれる危険も秘めているのです。今回はそのうち「SDGsウォッシュ」についてご紹介します。

SDGsウォッシュとは

国連が定めた17の持続可能な開発目標、SDGs。それに英語の「whitewash(うわべを取り繕う)」を組み合わせた造語を「SDGsウォッシュ」と言います。
広告などで環境に良いように思いこませる「グリーンウォッシュ」が元となっており、SDGsへの取り組みを行っているように見えて、その実態が伴っていないビジネスを揶揄する言葉です。SDGsウォッシュの企業であると認知されると、ビジネスへも悪影響を及ぼします。

SDGsウォッシュ事例

海外では、次のような事例が発生しています。

[例1] 森林保全を掲げている食料品会社が、違法伐採による原材料を使っていた
[例2] 開発途上国の子どもたちへの教育環境提供を謳っている会社が、児童への長時間労働を強いて作られた衣料品を取り扱っていた

いずれも企業自身が行ったものではなく、仕入先等のサプライチェーン上の取引先企業で確認された事象でしたが、社会からSDGsウォッシュと見なされ、世界的な不買運動に繋がってしまいました。ただ例2の企業では、この経験からサプライチェーン全般での透明化を進め、複数企業とNGOを設立、途上国における労働改善を解決するための取り組みを進めており、今では人権尊重の先進企業となりました。
このように、中堅・中小企業も含む全てのサプライヤーが真摯な取り組みを求められるのです。

SDGsウォッシュとみなされると起きること

まず、企業イメージが低下します。消費者は商品やサービスを選ばなくなる可能性があり、業績の悪化に直結するでしょう。また、投資家・金融機関からのイメージダウンは、株価の低下や資金調達を困難にする可能性もあります。
さらに社内へも影響が及びます。従業員からの信頼がなくなり、モチベーションの低下や、離職率が高まる可能性も……。新規採用にも影響するかもしれず、企業の人的リソース不足へと発展し、持続可能性を高めるはずの取り組みが自社の持続可能性を阻害することになりかねません。

SDGsウォッシュと呼ばれないために

意図せずSDGsウォッシュを行ってしまうことのないように、次のような項目に注意してSDGsへの取り組みを進めましょう。

自社のSDGsへの取り組みが本当に正しいものか再確認する

SDGsに取り組む際には、企業理念や自社商品と合っているかを見極めることが重要です。たとえば「環境に配慮したようなキャッチコピーと画像を用いる」といった、SDGsのイメージだけを切り取った対応ではいけません。自社の企業理念や商品・サービスと照らし合わせることがSDGsに取り組む際には不可欠です。

企業コンプライアンスに注意する

たとえSDGsに力を入れていたとしても基本的なコンプライアンス違反があると意味がありません。法令遵守は最低限必要な対応であり、社会規範・社会道徳上、さまざまな立場の人が不利な立場に置かれないよう考慮するなど、全体を俯瞰した対策が求められます。SDGsへの取り組みの前に改めて見直しをしましょう。

サプライチェーンの管理

上記の事例からも分かるように、大企業を中心としたSDGs対応は、自社だけでなくサプライチェーンも管理する方向に進化しています。そのため中堅・中小企業がSDGsに取り組む際には、サプライチェーン内の企業の取り組みを参考にすることも1つの方法です。SDGsを理解し対応することが自社を守り、競合他社との差別化にもつながります。


SDGsウォッシュと呼ばれないためには、SDGsを正しく理解することが一番の近道。取り組みに向けたポイントは以下のコラムでもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
「社長が「SDGs!」と言い出した…取り組みに向けた3つのポイント

エシカル消費についてはこちらの記事をご覧ください。
「エシカル消費」 が これからの消費者のスタンダードになる?

SDGsについて、わかりやすく資料にまとめましたのでこちらもぜひご活用ください。

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2024年1月15日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
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