遊休不動産売却or有効活用メリットデメリット

「自社で所有している物件が、遊休不動産になってしまっている」
所有しているだけで活用していない物件には、何かしらの対応をしなければいけないという意識は皆さんお持ちかと思います。しかしながら、具体的な対策を講じるのは難しく、後手に回っているという経営者や管理職の方も多いのではないでしょうか。
「いつか対応を」と後回しにしている間にも、遊休不動産の保有リスクは存在し続けています。
そこで今回は、遊休不動産を保有し続けることのリスク及び不動産売却・有効活用のメリット・デメリットを、詳しくご紹介いたします。

遊休不動産、保有し続けるリスクとは

不動産を保有するということは、リスクも同時に抱えることになります。国土交通省の不動産リスクマネジメント研究会がまとめた調査研究の報告書(※)では、不動産取引にかかるリスクは大きく分類して次の4つが挙げられています。

  • 物理的リスク:不動産の物理的な側面に影響を受けるリスク
  • 法的リスク:法令・規制への対応に伴うリスク
  • 管理運営リスク:不動産の管理運営に関するリスク
  • 市場リスク:不動産市場、及び金融市場全体の影響を受けるリスク

不動産を保有し続けることは、4つすべてのリスクが顕在化する可能性を常に抱え続けることになります。特に遊休不動産の場合は、自ら使用することはもちろん、売却や賃貸としての活用など、何かしらの対策を検討することをおすすめします。 そこで気になってくるのが、実際に活用や売却を行うときのメリット・デメリット。それぞれの場合を見ていきましょう。

不動産売却と有効活用、そのメリット・デメリット

不動産売却と、賃貸物件としての有効活用を比較した場合のメリット・デメリットは下記の項目が考えられます。それぞれの項目について解説していきます。

不動産売却の場合

メリット

  • 売却による現金化:売却代金が入ってくるので、流動的な資産が得られます。
  • 維持管理コストの解消:経年劣化の対応等、維持管理にかかっていた費用が不要になります。
  • 保有リスクの解消:物理的リスク、法的リスク、管理運営リスクが解消されます。
  • 心理的負担の解消:不法侵入等の懸念、物件対応についての課題意識が解消されます。

デメリット

  • 諸費用がかかる:譲渡時に不動産取引にかかる諸費用が発生します。また、売却代金に対する税金もかかる場合があります。
  • 売却成立まで長引く可能性:買い手がすぐに見つからない、交渉が長引くなどで時間がかかるケースも考えられます。

賃貸用物件として不動産を活用する場合

メリット

  • 賃料収入:集合住宅、テナント物件などに活用する場合は継続的な収益が発生します。また、本業とは別の継続的な収入を期待できるため、本業のリスク分散の効果も期待できます。

デメリット

  • 初期投資コスト:有効活用するための建物等を整備するため、初期投資が必要になります。
  • 維持管理コスト:建物の劣化への対応が必要になります。物件価値を維持するために、後に改修が必要になることも。
  • 運営リスク:計画した稼働率や期待する賃料収入が実現できない可能性があります。

売却・活用いずれの場合でもメリット・デメリットは存在しますが、遊休不動産のまま保有して、得られたはずのメリットを捨ててしまうのはもったいないことです。ときには思い切った対策も必要かもしれません。

有効活用、こんな事例も

業態転換後に遊休不動産となった土地建物の有効活用

経営者の代替わりを機に運送業から新業態への転換を行った企業の事例です。
不要となってしまった事務所、倉庫、そして運送車両の駐車スペース。建物も次第に老朽化し、取り壊してから数年が経過していました。かなり広い土地ではありますが、現在の事業では使用することもなく、ただ所有しているだけの遊休不動産となっていたのです。経営者にとっては創業の土地であり愛着もあるため、売却するつもりはありません。しかし、賃料を生まない空き地のままでは固定資産税の負担も大きく、なんとかして有効活用できないかと思い悩んでいました。

そこで相談を持ちかけられた不動産業者が注目したのは、「交通量の多い道路に面した、ある程度広い面積を有する土地」という立地条件でした。

自社で運用する手段がないのならば、賃料収入を得ることを考えてはどうか

この提案には、多くのメリットがありました。
商業施設の誘致など、土地を貸し出せる形態であれば初期投資に大きなコストが必要となることはありません。また、固定資産税以上の継続的な収益を確保することも可能になります。

提案を受け入れてからほどなくして、ドラッグストア店舗の誘致が決まり、遊休不動産だった土地は収益を生み出す資産として運用されることとなったのです。
この事例は、資産として不動産を活用するための思い切った対策のひとつと言えるのではないでしょうか。

ここまで遊休不動産の活用方法についてお送りしてきましたが、実は売却や有効活用を考えるべき物件はそれだけではありません。不稼働状態に陥っていない物件でも、老朽化などで運用の継続が困難になってくる場合があり、同じように対処が必要になります。

もしお心当たりがあるのでしたら、早めの検討をおすすめします。その際に不明な点などございましたら、りそな銀行までお気軽にご相談ください。

※参考:国土交通省 不動産リスクマネジメントに関する調査研究 平成22年3月

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2022年4月28日時点の内容となります。
上記記事は、将来的に更新される可能性がございます。
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