従業員エンゲージメントを高める社内コミュニティーの可能性

「従業員に慕われていますか?」と聞かれた時、イエス! と答えられる経営者はどれほどいるでしょうか。従業員が経営者に親近感を持つことで、従業員エンゲージメントが向上し、業績アップに繋がるかもしれません。すぐに取り入れたい、従業員エンゲージメントを高める施策についてご紹介します。

従業員エンゲージメントは安定経営のカギ

エンゲージメント(engagement)という言葉は約束・契約・雇用などと訳され、ビジネスシーンで使われる場合は「従業員から会社に対する愛着心や思い入れ」という意味を持ちます。日本語では「愛社精神」に意味が近い言葉です。

従業員の会社に対する愛着は、仕事に対するモチベーションの源泉となります。優秀な従業員に長く働いてもらうためにも、従業員エンゲージメントを高めることが重要です。
ただし、従業員エンゲージメントは自然に向上していくものではありません。
経営者や上司が、従業員エンゲージメントを高めるように積極的に取り組むことが必要です。給与アップや福利厚生の充実といった待遇改善のほか、居心地の良い関係性の構築がカギとなります。

経営者と従業員の関係

多くの従業員は、経営者を上に見ています。企業規模によってその度合いに違いはありますが、上の立場の人に従業員自らは話しかけにくいという心理なのです。そのような距離感が悪い方向に続くと、経営者と従業員のベクトルが異なってしまい、たとえば会社の新たな施策に対して従業員の共感を得にくく不満が出てくる……といったトラブルも考えられます。

従業員との関係性作りのために、まずは経営者側からアプローチしてみましょう。
従業員がいる場所を周り挨拶をする、定期的なランチ会の開催、コミュニケーションスペースの設置、社内コミュニティーの創設など、従業員の意向や社風に合わせてさまざまな取り組みがあります。
それらを取り入れて頻繁にコミュケーションすることで、従業員は経営者に親近感を抱き、経営者のメッセージもより受け入れやすくなっていくでしょう。

社内コミュニティーの活用

前述の取り組みの中から、社内コミュニティーの活用について詳しくご紹介します。

コミュニティーとは、同じ目的を持つもの同士が交流できるグループのことで、業務に関係がある勉強会や交流会、業務に関係のないお茶会やランチ会、スポーツ系の練習や大会開催・文化系の活動や発表などが例として挙げられます。
これらに経営者や上司が参加することで、対等な目線で話せるようになっていくでしょう。また、他部署の人材と交流することで従業員の視野も広がり、協業意識の醸成も期待できます。

業務終了後や休日に行うなど、リアルで開催する他にも、最近ではグループウェア機能やSNSを使って実施するケースも増えました。デジタル上だと隙間時間にコミュニケーションを取れるため、参加しやすいというメリットもあります。
また、社内コミュニティーに助成金を出すこともおすすめです。「会社公認」というムードが生まれ、活動の活発化に繋がります。

このようにさまざまな施策を通して、経営者と従業員、双方向の対話を促進していくことがエンゲージメントの向上に繋がっていくのです。


従業員エンゲージメントの向上には、1つずつ着実にコミュニケーションポイントを増やしていくことが大切です。今から少しずつでも取り掛かってみることをお勧めします。まずは経営者であるあなたが得意なテーマを生かした社内コミュニティーを立ち上げ、組織全体の活性化への第一歩を踏み出してはいかがでしょうか。

上記記事は、本文中に特別な断りがない限り、2024年2月2日時点の内容となります。
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